ニュートンの憂鬱

今のクルマ(愛着の湧かないクルマを愛車とは呼ばない)に乗り換えて早、五年になろうとしている。

今までずっと、比較的軽く動力性能が高い、そして乗り手の意志である程度走りの質を変化させられるクルマ選びを(財布の許す範囲でだが)して来たつもりだった。

今のクルマは、4WD・4ドア・ATとすべてが初めて尽くしだったが、中古車ゆえの個体差なのか(事故歴無しの筈が雨漏りしやがる)、メーカーの設計思想なのか、はたまた単なる相性の問題なのかは分からんが結局失敗だったと言えるだろう。

4WDだからスキーに行くのに便利、ったって今までFFで十二分に間に合ってたし、4ドアでもウチの場合リヤシートを使う事なんて2年に1度あるかないか。ATで少しらくちんだったが、かわりに運転がいい加減になったし、何よりNAの4気筒とはいえすこぶる燃費が良くない。さらに前のクルマと比較して大人一人分重量が増えた。

ノロいわ緩いわ、ブレーキの甘さに何度冷や汗をかいた事か。

このクルマ、オレに向いてない。それに、一台ですべてのニーズを賄うなんて絶対に無理だ。余所んちと比べて走行距離が倍なのだから、単純に言ってもクルマは用途別に2台以上必要なはず。
そもそも、1台で1所帯のニーズを満たそうとするムリが、日本の今の自動車品揃えをねじ曲げてるのだ。

こんなのクルマじゃなくて単なる「荷車」だ。