ミステリーの粗製濫造

オレは赤川某とか特急○○殺人事件とか大嫌いなのだ。同じ理由で週末の午後はテレビを見る気にもならない。相棒はそんな陳腐なプロットや愛憎のせいで殺人にいたるような、単純な人間模様が好きらしいが・・・
各要素の順列並べ替えで月2冊新書を出せて、しかもどっちもベストテンにランクインなんてどう考えてもおかしい。
読者もバカだが、それにノる作家もどうかしてるとしか思えない。

そういう意味じゃこれは、かなり良質なミステリ作品だろう。
著者は国会議員から偽証罪で囚人になり、さらにベストセラー作家に復活してしまった。いわくつきの人物だが、その作品の面白さは折り紙付きだ。

小説としての面白さは当然として、その中に教養が感じられる。

ゴッホは欺く・上下」J・アーチャー 新潮文庫 各¥629