夜の想い

岩手県一関市。JR一関駅から徒歩10分程、磐井川にほど近いところにジャズ喫茶「ベーシー」がある。オレが社会人になった頃にはすでに有名な存在だったから開店30年以上になるのは確かで、各種の著作や活動で有名な伝説のマスターはすでに老境にあるはずだが、こういう生き方をしている人には年齢なんてモノに煩わされることはないのかも知れない。

その「ベーシー」をめぐる人達の短編集。フィクションとノンフィクションの境界を漂うような12の珠玉の小品が収められている。(おそらくマスターに関するエピソードは事実に近い方に属するのだとは思われる)

秋の夜長こんな想いに沈むのも悪くない・・・

「ベーシーの客」村松友視著・マガジンハウス・¥1400+税