先端技術と量産効果

ここ数日なぜか「日本は今や人件費や生産効率の点では、中韓・東南アジアに及ばないが独自に培った各分野での先端技術がある。だからまだまだ貿易面において悲観する必要はない。」「日本の技術力に誇りを持とう」等と言うのが聞こえて来る。同じように、政府の肝煎りで設立された「新日本様式協議会」が選んでいる途中の「新日本様式100選」。産学官一体で日本の技術を誉め称えるようなムーブメント。

なぜ機を一にして突如こういう事が喧伝され始めるのか?もしかしたら急に政府が、日本の貿易力に危機感を感じてメディアを巻き込んだ一大キャンペーンを始めたのかと、ひねくれた見方をしたくなる。
確かにこれはイケてると思うブツが並んでいるのだが、どういう候補の中から選んだのか首を傾げたくなるモノもある。一見の価値はあり。

http://www.japanesque-modern.org/

さて、オレは衣服にあまりこだわらないので「ユニクロ」には大変お世話になっている。下着からちょっとしたスーツもどきまで贔屓にしているのだ。だから、そういう意味では「テキトーでいいとこ」には安い労働力を投下していいのだと。でもデザインや商品企画にはファーストリテーリングの日本人社員が必要なのだろう。
でも、「オレンジのプレミアムダウンジャケット¥7990、Lサイズ」が欲しかったのに無かったんだよー。
でもこんなオレでも「これはキツいだろう」と思うような出来の商品もあるにはある。それから販売店のスタッフはもう少ししっかりしてないとヤバいぞ。
レジもそうだが、裾上げとかもう少しクオリティ上げないと中国品質で固定されてしまう恐れが、特に田舎の店舗の場合。

http://www.uniqlo.com/jp/


そういや最近カロッツエリア(イタリアの自動車デザイン専門工房)でフェラーリを担当した日本人がNHKで取り上げられてたが、あっちでは「東洋の猿に美しさが分かるか!」って思われてるんだろうなあ。国内の自動車メーカーじゃガチガチの理工系以外じゃ就職できないだろうし。

高付加価値商品(シャープの液晶にプレミアが付くというのは元電気屋さんには許せんが)と量産安売り商品のせめぎあいはもう少し続きそうだ。