毒書日記12

「神の足跡 上・下」グレッグ・アイルズ 講談社文庫 各¥895

ジャンルとしてはSFである。世界中から各分野のトップ科学者を集めてその優れた脳を特殊なMRIで撮影・解析しそれを大規模なコンピュータに移植、人間の思考や意識を持ったスーパーコンピュータを開発して軍事用に利用しようと言う国家プロジェクト。そのリーダーが抜け駆けして余命短い自分の意識をコンピュータ上に残そうと画策、自分の手足となる冷酷無比な女警備主任を使って他のメンバーを消し始め、それに気付いた主人公が逃げまくりながらやがて恋愛沙汰や核戦争の危機、そして欧米人の大好きな神様が絡んで・・・というありがちなストーリーだが、それだけに一気に読める。ちょっと科学に関する部分がオレに理解できるという事は、古目なのが弱点らしい弱点。