どんなに良くても所詮は機械

相棒は自分でクルマを所有した事がない。免許がないのだから当然だが、亡くなった耽泥先生も免許を持ってなかったし、一人娘も東京で暮らしているので公共交通機関を利用すれば良く、ましてや自家用車を保有するような暮らしでもないので、この一家は本当にクルマと縁の無い家だ。

しかしながら、電車もバスも1時間に1本あればまだいい方で、外食・仕入れ・各種の用足しとタクシーに頼る訳にも行かないこの地方、オレの運転手兼車両係としての役割は当工房およびビルヘンにとって死活問題に近い。

自分でクルマを持った事のないその相棒は、「いいクルマはエンジンオイルだけ交換してれば半永久的に壊れない。」と信じているフシがある。誰に入れ知恵されたのか知らんが、どんなに精魂こめて設計たところで所詮は人間が作った機械に過ぎないクルマ、ましてメーカーにだって買い替え需要を喚起しなければ売上がじり貧になるという都合のあることだし、そのようなオカルト的な、ユーザーサイドに都合のいい話がある訳がない。

愛車も11万1キロを突破し、前回の車検ではタイミングベルトを交換。今回は左リヤタイヤ付近から異音が出始め、ハブベアリング交換のご託宣。この先どんな消耗が起きて来るやらお楽しみってなモンだ。(なにしろオレは走向7万キロ以上のクルマを持った例しがない)次はシャフトのブーツとかミッション系、あっ、その前にバッテリーも交換時期が来るなあ・・・・・

かくして、田舎では移動に関するコストも決してバカにならないのである。