トヨタ利益2兆円
オレの嫌いなトヨタが、利益2兆円を達成見込みなのだそうだ。
念願の売上世界一も時間の問題との事。世界的にトヨタの品質が認められた証しかもしれない。
その一方でリストラの鬼として、不景気のドン底でカリスマ社長ととしてもてはやされたカルロス・ゴーンが去った日産は、リストラから設計・デザイン優先へのシフト時期を誤り、ホンダの後塵を拝することになった。
もはや死角なしトヨタ王国かと思いきや、肝心の国内売上がここ数年ずっと右肩下がりなのだ。まあ全メーカー共通の悩みなのだが・・・
要するに国内で新車・中古車の別無く普通車が売れてないのである。最盛期の5%減というからかなりの台数だ。
人口のヴォリュームゾーンが、公共交通機関の発達した都市圏に住み、クルマを必須アイテムとしている田舎では、老人の割合が上がり、その上若いモンはクルマに左程興味を持たない。また実収入と車両価格が開いてしまった。
クルマが単なる移動手段に成り下がってしまったのがその主な原因だ。
同時にクルマが単なる道具に堕してしまった為に、「例え道具であっても、目的のために研ぎ澄まされているが故の美しさ」に欠ける「ただの物体」としてしか存在し得ないつまらなさがこの国にも蔓延している。
グローバリズムと引き換えの「最大公約数的な価値感」なのかも知れないが、何ともアメリカ的な大雑把さで味気ないことか・・・
メーカーは、「クルマとの夢のある生活」を提案して新規の市場を開拓したいと思ってるらしいが、それはモータリゼーション黎明期と同じ考え方で、はっきり言って古過ぎる。自動車メーカーのエライ人達は業績が見かけ上好調なので、下々の気持ちが全く分かってないらしい。
環境問題・化石燃料の枯渇・生活格差の拡大。あなたたちが考えているほどこの国の先行きは明るくない。
そして「燃費」「環境」「パッケージング」にばかり力点を置いた、CAD上での設計(あくまでも「デザイン」ではなく、「設計」」でしかない)はツマラナイ。単純にそれだけでいいのなら軽のワンボックスが最も合理的だと言う事にならないか?
中国市場と勝手に心中してもらいたいものだ。